こんにちは!パーソナルトレーニングジムMONREVEの宇井です!
今回は、血糖値についてのお話です(^^)
あるお客様の話
食後に強烈な眠気に悩まされていたお客様が、血糖値のモニタリングデバイスを使い始めました。
毎食後の血糖値を記録するうちに、あることに気づいたといいます。

「食事の前にプロテインを飲んだ日は、食後の血糖値の上昇が緩やかになる。」
この体験を裏付けるように、近年の研究でも食前プロテインが食後の血糖値の上昇を抑えることが繰り返し確認されています[1,2]。
今回はその仕組みと、なぜ食前プロテインが有効なのかを解説します。
食後に眠くなる原因は「血糖値スパイク」
食後の眠気の正体は、血糖値の急激な上昇と下降——いわゆる「血糖値スパイク」が原因として考えられます。
ご飯やパンなどの炭水化物を食べると、誰でも血糖値は上がります。これ自体は正常な反応です。
問題は、上がり方が急激すぎる場合です。血糖値が急上昇すると、身体はそれを処理しようと大量のインスリン(血糖を下げるホルモン)を一気に分泌します。すると今度は血糖値が急降下し、脳のエネルギーが一時的に不足して強い眠気や集中力の低下が起きます。
さらに、血糖値が上昇すること自体が「覚醒を保つホルモン(オレキシン)」の働きを抑えることもわかっており[3]、食後の眠気には複数のメカニズムが重なっています。
「昼食後に必ず眠くなる」「甘いものを食べると眠くなる」という経験がある方は、このサイクルが起きている可能性があります。
血糖値スパイクの何が問題なのか
眠くなるだけなら我慢できる——と思う方もいるかもしれません。
しかし研究が示す影響はそれだけではありません。
① 体脂肪が落ちにくい体になる
インスリンは血糖値を下げるだけでなく、脂肪を溜めるホルモンでもあります。血糖値スパイクが起きるたびに大量のインスリンが分泌されるため、体脂肪が蓄積されやすくなります。
さらに脂肪が増えると炎症が起き、その炎症がインスリンの効き目をどんどん下げていきます(インスリン抵抗性)。効き目が落ちると膵臓はさらに多くのインスリンを出し、また脂肪が増える——という負のループに陥ります[4]。
② 血管が少しずつ傷んでいく
食後の急激な血糖値の上昇は、血管の内壁を傷める「酸化ストレス」を発生させます。これが炎症・動脈硬化を進行させ、心筋梗塞や脳卒中のリスクを高めます[5,6]。
特に注目すべきは、健康診断で「血糖値は正常」と判定された人でも、食後のスパイクが心血管疾患リスクを上げることが、複数の研究で確認されています[7]。
③ 肌と体の老化が加速する
血糖値が高い状態が続くと、余剰の糖がコラーゲンと結びついてAGEs(老化物質)を生み出します[8,9,10]。コラーゲンは肌の弾力・骨・血管壁の主成分です。AGEsが蓄積すると肌のくすみや弾力低下として現れ、血管や臓器の老化にも関与します。厄介なのは、一度作られたAGEsはほぼ分解できません。唯一の対策は、AGEsを作らないことです。
④ 糖尿病でなくても無関係ではない
「自分は健康だから関係ない」と思いがちですが、研究では血糖値が正常範囲の人でも、食後スパイクが大きいほど、将来の心血管疾患リスクが高くなることが示されています[7]。毎食後の小さなダメージが、長年かけて体に蓄積されていきます。
なぜ食前プロテインで血糖値が抑えられるのか
それではなぜ食前にプロテインを飲むだけで、血糖値を抑える効果があるのでしょうか。
身体の中では、主に3つのことが同時に起きています。
①胃の動きがゆっくりになる
タンパク質が胃や小腸に触れると、CCKやGLP-1といったホルモンが分泌されます。これらのホルモンが胃の出口を締める方向に働き、後から入ってくるご飯やパンが腸へ送られるスピードが遅くなります。その結果、糖の吸収がゆっくり進み、血糖値の急激な上昇が抑えられます[1]。
②腸から「血糖値を下げる信号」が先に出る
タンパク質を食べると、腸から「血糖値を下げてください」という信号(ホルモン)が分泌されます。このホルモンが膵臓に働きかけ、インスリンをあらかじめ準備させます。血糖が急上昇する前にブレーキの準備ができるイメージです[1,2]。
③膵臓への負担が減り、インスリンがうまく使える身体になる
血糖値スパイクが繰り返されると、膵臓は毎回「緊急対応」でインスリンを大量に出し続けて疲弊していきます。食前プロテインで血糖値の急上昇を防ぐことで、この緊急対応が起きにくくなり、膵臓の負担が軽減されます。ある研究では、この習慣を続けたグループでインスリンを適切に出す能力が40%改善したことが確認されています[2]。
④効果は研究でも繰り返し確認されている
複数の研究をまとめた分析では、食前プロテインで食後の血糖値の上がり方が平均約25mg/dL抑えられることが示されています[1]。食後に血糖が160まで上がっていた人が、135程度に収まるイメージです。
MONREVEが推奨する
食前プロテインの取り入れ方
タイミング:食事の10〜30分前に飲む
食前10〜30分が最も効果的とされています。忙しい日は食事直前でも構いませんが、少し余裕を持って飲むほうが体の準備が整います。
量:タンパク質15〜20g を目安に
研究で効果が確認されているのはこの量です[1,2]。市販のプロテインなら1回分がおおむねこの範囲に入ります。ホエイプロテインが最も研究データが豊富です。
砂糖の多いプロテインドリンクは逆効果
砂糖がたくさん入ったプロテインドリンクでは、血糖値を抑えるどころか上げてしまう可能性があります。成分表を確認し、なるべくシンプルなものを選びましょう。
筋トレを合わせるとさらに有効
筋トレにもインスリンの効き目(=血糖値をコントロールする力)を良くする働きがあります。一時的な効果だけでなく、筋トレを習慣にすることでインスリンの効き目が改善されていきます。身体に変化を感じるのは、この積み重ねがあってこそです。
まとめ
食後の強烈な眠気は、身体からのサインです。
血糖値スパイクが起きるたびに、体は疲弊し、脂肪を蓄え、血管を傷め、老化を進めています。
これらを防ぐために、食前のプロテインは有効であると言えます。
1食のたんぱく質の量が不足している場合は、たんぱく質不足解消と血糖値の急上昇抑制の一石二鳥となりますので、ぜひ日々の生活の中で取り入れてみてください!
MONREVEでは、こうした科学的根拠に基づいた栄養アドバイスを、トレーニング、整体と組み合わせて、医療系国家資格保有トレーナーが提供しています。
「身体の見た目を良くするだけでなく、内側から健康になりたい」
という方は、ぜひMONREVEの体験レッスンをご利用ください!!
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今回は以上です。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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<参考文献>
1.Smedegaard SB, Devries MC et al. “Whey Protein Premeal Lowers Postprandial Glucose Concentrations in Adults Compared with Water—The Effect of Timing, Dose, and Metabolic Status: a Systematic Review and Meta-analysis.” The American Journal of Clinical Nutrition, Vol.118, Issue 2, 118: 393–403, 2023.
2. Mignone LE et al. “Pre-Meal Whey Protein Alters Postprandial Insulinemia by Enhancing β-Cell Function and Reducing Insulin Clearance in Type 2 Diabetes.” Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, 108(8), 2023.
3. Yamanaka A et al. “Hypothalamic Orexin Neurons Regulate Arousal According to Energy Balance in Mice.” Neuron, 38(5): 701–713, 2003.
4. Shulman GI. “Ectopic Lipid in Insulin Resistance, Dyslipidemia, and Cardiometabolic Disease.” New England Journal of Medicine, 371: 1131–1141, 2014.
5. Node K, Inoue T. “Postprandial hyperglycemia as an etiological factor in vascular failure.” Cardiovascular Diabetology, 8:23, 2009.
6. Ceriello A et al. “Evidence for an Independent and Cumulative Effect of Postprandial Hypertriglyceridemia and Hyperglycemia on Endothelial Dysfunction and Oxidative Stress Generation.” Circulation, 106(10): 1211–1218, 2002.
7. The DECODE Study Group. “Glucose tolerance and cardiovascular mortality: comparison of fasting and 2-hour post-challenge plasma glucose longitudinal data.” Lancet, 354(9178): 617-621, 1999.
8. Dyer DG et al. “Accumulation of Maillard Reaction Products in Skin Collagen in Diabetes and Aging.” Journal of Clinical Investigation, 91(6): 2463–2469, 1993.
9. Zhang X et al. “Advanced Glycation End Products in the Skin: Molecular Mechanisms, Methods of Measurement, and Inhibitory Pathways.” Frontiers in Medicine, 9: 837222, 2022.
10. Brownlee M. “Advanced Protein Glycosylation in Diabetes and Aging.” Annual Review of Medicine, 46: 223–234, 1995.

