こんにちは!MONREVEパーソナルトレーナーの樋口です。
今回は、前回の「そもそも太るとはどういうことなのか?」の続編となります!
前回の投稿で、太る=脂肪滴が巨大化することという内容について説明をしました。
さて、ここから今回は、どのようにすれば脂肪滴は小さくなるのか?という具体的なダイエットに活かせる部分について書いていきます。
どうすれば脂肪滴が小さくなる??
それは、「カテコールアミンを分泌をすること」です!
カテコールアミンとは、副腎という腎臓の上に付いている臓器で合成・分泌される神経伝達物質の総称のことです。
アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンなどは聞いたことがある方も多いと思いますが、これらはそれぞれカテコールアミンの中の一種です。
このカテコールアミンが脂肪細胞膜上のβ3受容体に結合すると、細胞内のプロテインキナーゼと呼ばれる酵素が活性化されます。
そうすると、脂肪細胞の膜の中にあるタンパク質(ペリリピン)が分解され、CGI58が、ATGLという酵素と結びつきます。
この、ATGLは、脂肪細胞特異的トリグリセリドリパーゼと呼ばれ、脂肪の分解を促進します。
また、プロテインキナーゼAは、HSL(ホルモンセンシティブリパーゼ)を活性化し、中性脂肪の分解に参加します。
こういった一連の流れにより、体脂肪の分解は進んでいきます。
と、こんなこと言われてもなんのこっちゃという感じですよね笑
私もこの目で流れを見たことがないため、なんともイメージがしづらいです。
しかし、一つだけ押さえておくとダイエットに役立つことがあります。
それは、「カテコールアミンが脂肪細胞膜上のβ3受容体に結合する」というのが、上記の脂肪分解の流れの始まりということです。
つまり大前提として、「カテコールアミンを適切に分泌できるようにしておくこと」が、体脂肪を燃やす上で必要になってくるわけです。
前回の投稿で、「内臓脂肪は落としやすく、皮下脂肪は落としづらい」と書きました。
その理由について、体脂肪分解の幕開けである「カテコールアミンが脂肪細胞膜上のβ3受容体に結合する」という部分をしつこいですが、もう一度思い出してみましょう。
この一文から、体脂肪分解の幕開けにおいて、「カテコールアミンの分泌が多くて、脂肪細胞膜上のβ3受容体も多ければ体脂肪の分解はされやすい」と考えることができます。
そして、落としやすい内臓脂肪にはβ3受容体が多く、落としづらい皮下脂肪にはβ3受容体が少ないのです。
しかも落としづらい皮下脂肪には、脂肪の分解をストップする働きをもつα2 アドレナリン受容体というものが存在するんですね。
人間が生き延びるために皮下脂肪は蓄えておきたいので、この受容体が多いのはとても自然なことと思えるのですが、体型に悩む方々からすると「α2受容体め!無くなれ!」と思う方もいることでしょう。
皮下脂肪を落とすには、α2アドレナリン受容体の脂肪分解ストップ反応を超えて、脂肪滴の縮小を促す必要があるため、多くのカテコールアミンの分泌が必要になると考えられます。
どうすればカテコールアミンの分泌が増える??
そもそもカテコールアミンは、自分の意思で「出でよ!」と念じても分泌できるものではありません。
交感神経系に作用する神経伝達物質で、日常生活で言えば、緊張する場面や集中する場面、そわそわしたりする場面などで分泌すると考えられます。
また、医療分野は専門外ではありますが、循環作動薬としても用いられます。
そんな視点も頭に入れながら、ダイエットを進める上でも重要なものとして捉えていただければ幸いです。
これらを踏まえると、体脂肪を分解するためにカテコールアミンの分泌を増やしていく上で、以下のことが大切になってくると考えられます。
・副腎を元気にすること
・高頻度のエクササイズをする(副腎が元気な上で)
・血糖値をやや低めで安定させる食生活(副腎が元気じゃないと無理)
カテコールアミンを分泌する臓器は「副腎」です。
そもそも体脂肪を燃やすために、カテコールアミンを分泌したいけど、それを分泌する臓器である副腎が疲労してしまっていては、なかなかハードモードになってしまうのはなんとなく想像できると思います。
副腎疲労については、以前の記事をご参照ください。
ダイエットというと、「運動量を増やし、食事量を減らす」
このイメージがあると思います。
もちろん、これは間違いではないのですが、それは「自分が元気な状態」であることが前提になってくるわけです。
ダイエットを進める上でその重要性に気づけると、楽しく、継続的に、健康的に体型を変えることが可能となってくるでしょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。