こんにちは!MONREVEパーソナルトレーナーの樋口です。
今回はストレスと甘いものの関係について書いていきたいと思います。
現代は、様々な形でストレスが溜まりやすいですよね。
残業続きで睡眠が取れない、会社の上司が怖い、SNSで他人がキラキラして見える、などなど・・・
ストレス過多な生活は「メンタルヘルス」に多くの問題をもたらしていて、新たな生活習慣病とも言われています。
そして、その溜まってしまったストレスを解消するために「仕事後は甘いものが止まらない・・・」
という二次災害が起こっている方が多くいらっしゃると思います。
よく、「ストレスが溜まると甘いものが止まらない」と言いますが、これは身体の仕組みとして起こりえる反応です。
そのため、ストレスによって食べてしまう自分を責めてしまう必要は全くありません。
このつい甘いものを食べてしまう仕組みを理解した上で、食べ過ぎを回避していく方法さえわかれば、今よりも楽に「糖質欲求」をコントロールできるはずです。
ストレスで甘いものを食べてしまう仕組みとは
甘いものを食べてしまう仕組み。
それは、ストレスが溜まると、その対処のために甘いものの材料である「糖」が消費されて、新たに糖を欲するからです。
ストレスのコントロールは脳に依存しています。
脳がストレスを感じ取ることによって、いわゆる緊張状態に体が切り替わります。
その際に、脳は腎臓の上に位置する副腎という所へ、コルチゾールというストレスコントロールのホルモンを分泌させるように指示を出します。
コルチゾールが分泌されると、肝臓に蓄えられていたグリコーゲン(糖)が放出されていきます。
コルチゾールによって肝臓から糖が放出されると、当然その残量は少なくなります。
肝臓に蓄えられていた糖の残量が少なくなると脳みそは何を考えるのか。
新たに糖を補充したいと考えます。
ここで甘いもの欲「糖質欲求」が生まれると考えられます。
これが、いわゆるストレスによる甘いものが食べたいという反応の仕組みです。
運動により身体が受けるのもストレスですが・・・
ストレスというのは悪いものというイメージが強いですが、運動によって身体に与えるストレスなど、生きていく上では適切なストレスというのは健康に良いといえます。
運動によっても、精神的なストレスを感じた時と同じようにコルチゾールは分泌されて、肝臓に蓄えられているグリコーゲンを放出するのですが、運動の場合だと体を動かしているため、放出された糖は筋肉で消費されます。
一方で、最初に述べたような精神的なストレスを受けて分泌されたコルチゾールによって放出されたグリコーゲンはどうでしょうか。
運動をしていないので、放出された糖は行き場を失うため、最終的に脂肪細胞に溜め込まれてしまいます。
ここまでで、精神的なストレスによって出てしまったコルチゾールと運動によって出たコルチゾールでは、その後の身体に対する反応に大きな違いがあることがわかるかと思います。
重要なのは心身のストレスのコントロール
甘いものを止めるために重要となってくるのは、やはり「心身のストレスのコントロール」です。
ダイエットにおいて、甘いものの食べ過ぎはなるべく避けたいところですが、自分で我慢しようとしても強いストレスがかかっていれば、心身が疲弊していて、適切な食品選択ができない精神状態になっている可能性があります。
根性でなんとかしようとするという気持ちも大切かもしれませんが、適切な対処によって問題解決していく方がより心身の負担が少なく、効率的であると私は思います。
次の投稿では、ストレスを落ち着かせるための栄養アプローチについて書きたいと思いますので、ぜひ次回もご覧ください!
今回は以上となります。最後まで読んでいただきありがとうございました。
<参考文献>
AZCARE 「栄養学の基礎 Lesson07 Chapter07」